これを読まずして、英文読解は語れないですぞ!(というぐらい超おすすめ!)
著者紹介 富田一彦先生 1959年生まれ。東京大学文学部英語学英米文学専修課程終了。1986年より、代々木ゼミナール講師。著書には・・・「英文読解100の原則上・下(大和書房)などがある。(本書より一部引用) 現在は「西進塾」という私塾を運営されており、「真剣勝負の英語学習」をすすめていらっしゃいます。
こんなひとにおすすめ
どうですか?長文読解が苦手な人はいませんか? 苦手なのは知ってるけど、どうして良いかわからず、「なんとなく読み」をしていませんか? 何度も文法書を開いてはみるけど、学習が続かない・・・でもこの状況をなんとかしたい! と思っている方におすすめです。
星4.8つ!
なぜ星4.8つなのか? それは、「楽してちょこっと勉強しようかな?」程度の人にはおすすめできないから、ってこと。 この本は薄くてすぐ終わりそうだけど、中身は非常に濃く、真剣に取り組むほど、時間はかかります。
今私がここに書く文章をすらすら読んでいる皆さんは日本人ですね。つまり、既に日本語という言語がインストールされた状態にあるわけです。その状態で英語という外国語を勉強するには、日本語と英語の違いを明確に意識した上で、英語を扱う時には、無意識に日本語的に考えようとする自分を意識的に押しとどめ、英語という外国語のルールを意識的に使うことが求められます。
富田一彦 西進塾 ウェブサイト「文法とは何か」
富田先生の説明は、非常に簡潔! しかしながら「英語をなめたらあかん!」というような意識を、真剣勝負で読者に届けてくれます。
▲こちらも良本。もちろん通読済み。もう一度読まないと身についたとはいえないね。反省(◞‸◟)
英語の全体像がわかる
英語の全体像がわかる、とは?
英語のシステム(文法として体系づけられたもの)をつかむということです。
「初めてのものに出会っても、応用が利く」(本書より引用)ことをうたっているように、非常に実践的な内容となっています。
だから英検長文対策におすすめってこと。
初学者がつまずいているだろう文法項目について、まるで富田先生の講義を直接うけているような感覚で読むことができます。
中学・高校で学んだ「はず」の英文法、完璧だという人は果たしてどれくらいいるでしょうか。この記事を読む多くの人も、なぜかうつむいてしまうのではないでしょうか?
「経験がありながら、行き詰まりを感じるのは、一番初歩のところで、正しい勉強をしていないから」(本書より引用)
「一番初歩のところ」・・・つまり英語を学び始める時に必要であっただろう「英語の根本的なシステム」の理解が落ちている人が多いということですね。
ルール18こ(18章立て)
第1章「文型」、第2章「SVOC」、第3章「応用的な文型の捉え方」・・・
・・・第17章「わからないことを武器にする」、第18章「英語の記号」
英文を正確に読むためには、英語のルールに従って、どんなことに着目すれば良いのかがわかる内容となっています。
なんとなく→文型の特定へ
英語には「文型」が存在し、それは英語の骨組みのようなものかな?という意識を持っている方は多いと思います。
もちろん高校1年生の時に文型を学んではいるけれど、いざ英文を読むとなると、それほど意識していない場合も多いのではと思います。
しかしながら、英語は「語の順番」によって相手に(読者に)意味を伝えている、という大前提があります。そのため、「文型」というものを特定する作業、これが必要です。
自分の課題に気づく
自分の課題に気づく 「経験がありながら、行き詰まりを感じるのは、一番初歩のところで、正しい勉強をしていないから」(本書より引用) 私が富田先生の本に取り組もうと決めたのは、、まさに上記富田先生のおっしゃることに気づいたからです。 英検1級の1次試験に連続15回以上不合格だった、2次試験に6回連続不合格だったのも、「文法力がなく、英文を正しく理解していないからだ。」ということ。 英語ということばを支配するルールの基本を叩き直すべきだ!と強く思いました。 読み進めていくと、想定してはいましたが、けっこうなミスの連発・・・(◞‸◟) やっぱり読んでよかったと何度も思いました。 設問→解説→基本ルール 一般的な文法書とは違い、この本は大学受験用参考書です。 ですから、それぞれの章は、「設問を解く」→「解説を読む」→「基本ルールの確認」というルートで進み、一つ一つ理解を深めた後、次に進むことができます。 ですから、設問を解いて間違うと、はっきりと自分の弱点がつかめるわけです。 おそらくだけど、みんなちょこちょこ間違えると思うよ!
「英語の記号」の正しい理解 中でも、最後の章である「英語の記号」は、外せません! comma, period, colon, semi-colonなど、正しく理解している人がどれほどいるでしょう? 英文の筆者は、主張が読者に正確に伝わるよう、このような記号を意図して使い分けているのです。 ですから、こういった記号の役割を認識し、前文との論理関係を明確にすることが必要です。
楽をしたい人には向かない
読む・理解する時間を要する 全189ページ、ちょうど1ヶ月かかりました・・・特に第10章「動詞と接続詞」の 1・2)動詞と接続詞の数の関係 のところで、進度がゆるやかに!なりました。 というのは、コチラの内容、みなさんおなじみ「青リー教」で学んでいたので、理解していたつもりだったのですが、やっぱりちょこちょこ間違ってしまったからです・・・
😎オススメの読み方
iPad・Apple Pencil利用(マークアップ) 書き込みしたくない人は、ぜひぜひ!
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